Books
これまでに日本看護協会出版会から刊行された認知症関連書籍をご紹介します(2013年以降に発売されたもの)。
『認知症の人の「痛み」をケアする「痛み」が引き起こすBPSD・せん妄の予防』
鈴木 みずえ・高井 ゆかり 編
B5変/216ページ、2018年6月発行978-4-8180-2122-8
「認知症の人が痛みを感じることは少ない」「痛みを訴えても、それは認知症の症状の一部だ」と考えていると、やがてBPSD・せん妄につながってしまいます。本書では、その解決のために、看護師・医師・理学療法士などの多職種が共に考えて、認知症の人の「痛み」のケアを提唱します。
「認知症だって痛いものは痛い!」という、心の叫びを聴き取るためにはどうすればいいのかを考える、認知症の人の「痛み」に焦点を当てた唯一の書です。
詳細はこちら
『認知症
本人と家族の生活基盤を固める多職種連携』
山川みやえ・繁信和恵 編著
A4判変型/184ページ/2017年5月発行978-4-8180-2040-5
認知症の地域包括ケアを実践するチーム全員の動きがわかる10事例の時系列チャートを収録
認知症の症状を持つ人はどのような経過をたどり、生活がどのように変化し、どのような最期を迎えるのでしょうか。長く続く本人と家族の暮らしを支える「連続したケア」を実現するためには、さまざまな医療・介護職が長期にわたる連携を重ね、互いの役割を理解し、局面ごとの認知症ケアについて考え、「全体を見て」行動する必要があります。
本書収録の「時系列チャート」では、認知症の多様な疾患を中心に分類した典型10事例について、当事者を含む地域包括ケア・チーム全員が果たすべき役割を解説しています。
> 詳細はこちら
『多職種チームで取り組む 認知症ケアの手引き』
鈴木みずえ 編
B5/152ページ/2017年3月発行978-4-8180-2035-1
平成28年度診療報酬改定において「認知症ケア加算」が新設されましたが、加算を算定できていない施設も多くあります。
本書では、認知症ケア加算の解説に加えて、認知症ケアチームの活動内容や、加算の要件となっている手順書作成に役立つ、認知症の基礎知識、認知症高齢者の看護計画、身体拘束の解除に向けた取り組みなど、現場のニーズにあった実践に役立つ内容を多数掲載しました。
すでに認知症ケア加算を算定している施設から、今後申請したいと考えている施設まで、幅広く活用いただけます。
~・~・~・~・~・~・
『看護実践能力習熟段階に沿った 急性期病院でのステップアップ認知症看護』
B5/212ページ/2016年7月発行978-4-8180-1983-6
身体疾患で急性期病院に入院している高齢患者のうち、認知症の人はかなりの数にのぼるのが現状です。本書では、急性期病院の看護師に必要な認知症ケアの到達目標と取得すべき知識・技術を、初級・中級・上級の3段階に分けて明示しました。また、具体的なチェックポイントや理解度を測るクイズ、効果的な研修方法も多数掲載しています。
平成28年度診療報酬改定で新設された「認知症ケア加算」算定のための研修にプラスして、手元で知識を確認するための教材としてご活用ください。
『認知症の語り
本人と家族による200のエピソード』
認定NPO法人 健康と病いの語り ディペックス・ジャパン 編
新書/624ページ/2016年6月発行978-4-8180-1980-5
認知症本人と家族の声を集めたウェブサイト「認知症本人と家族介護者の語り」の書籍版。本人や家族の生の声から、「病気」としての認知症ではなく、病いとともに生きる「経験」としての認知症について知ることができます。「認知症だけにはなりたくない」「認知症になったらもう終わりだ」と考える人が多いのが現実です。でも、本当にそうなのでしょうか?
認知症本人と介護家族の語りを通して、「認知症は決して絶望ではない」「認知症でも立派に生きていける」ということを、現在同じ病いに苦しんでいる人や、将来なるかもしれない予備群の人々にお伝えします。
『認知症高齢者の世界』
日本赤十字看護学会 臨床看護実践開発事業委員会 編
四六判/224ページ/2015年6月発行978-4-8180-1916-4
認知症高齢者の言動はしばしば看護師や介護者を悩ませます。しかし、周囲からみれば「なぜそうするのか理解できない」と思われることにも、その人なりの理由があるのです。その理由は、認知症の人の生活に寄り添い、その人の中で何が起こっているのかを知り、その“世界”に入り込むことで分かってくるのです。
本書はグループホームや病院、研究の現場で看護師が出会った場面を紹介しながら、認知症高齢者の思いや行動の意味について解説。“認知症高齢者が生きる世界”を看護師がつづった、認知症ケアに携わるすべての人に贈る1冊です。
『パーソン・センタードな視点から進める 急性期病院で治療を受ける認知症高齢者のケア──入院時から退院後の地域連携まで』
B5/232ページ/ 2013年12月発行978-4-8180-1793-1
急性期病院では、認知症のため痛みや自分の希望などを訴えることができずに、適切なケアが受けられていない高齢者が多くいます。一方、急性期病院のスタッフも、認知症患者に慣れていないため、どう対応してよいのか困っているケースがみられます。
認知症高齢者の視点を尊重したケアと工夫により、日々のケアは飛躍的に向上します。認知症看護認定看護師の実践事例を参考に、認知症高齢者に寄り添うケアを目指しましょう。
家族看護 21「特集:認知症の人と家族へのケア」
編集委員:池添志乃・安武綾・小玉幸佳
B5/164ページ/2013年2月発行978-4-8180-1717-7
認知症ケアにおいては、認知症の人と家族の尊厳の保持を基盤としながら、これまでの歴史や生活スタイルを重視したその家族らしい生活の継続性を、家族をエンパワメントしつつ支援していくことが重要です。
今特集ではまず、パーソン・センタード・ケアを基盤としたその人らしさや家族らしさを支えるケアについて理解を深め、認知症の人の家族の体験や現状を知り、倫理的課題を含めた家族の意思決定支援について概観します。
また、退院支援、グリーフケア、若年性認知症、地域包括ケア、非薬物療法をキーワードに、家族支援のあり方を具体的に考えます。また臨床での対応困難事例5題について誌上コンサルテーションを展開します。
2019年01月06日