シリーズ第2弾『認知症plusがん看護』刊行!

認知症 plus がん看護
治療の流れに沿ったせん妄・認知機能障害のケア

小川朝生・田中登美 編

B5判,224頁,定価(本体2,800円+税)

「薬の自己管理ができない」「異変があっても病院に連絡できない」「レスキュー薬がうまく使えない」「ひとりで公共交通機関を使って通院できない」……
そんな認知機能障害のあるがん患者さんを、
どうサポートしますか?

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医療技術の進歩や新薬の開発に伴い、以前は手術や薬物療法の適応でなかった脆弱な高齢のがん患者さんが積極的な治療を受けるケースが増えています。

それに伴い、治療が引き金となって起こるせん妄や認知機能障害も多くなっています。その対応に苦慮している方は多いのではないでしょうか。

本書では、がん治療の流れに沿って出現するせん妄や認知機能障害にどのように対応していけばよいかについて、場面ごと、使用薬剤ごとに事例を示しながら解説します。明日からの臨床に役立つ情報、満載です!

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編者序文(抜粋)]

現在、わが国のがん診療連携拠点病院では、どの施設においても「緩和ケアチーム」や「がん相談支援センター」が設置され、がん患者およびその家族の抱える様々な問題に対して、チームアプローチが行われています。

本書の編者2人は、2004年に国立病院機構大阪医療センターにおいて、緩和ケアチーム「がんサポートチーム」で活動していました。当時、外来診療が一段落した夕刻、細々とチームで各病棟をラウンドするのが常でした。病棟に出向くと、治療を目的に入院したもののせん妄が遷延して対応のしようがない方、退院を目指しているのだけれども入院中に認知機能が低下してしまい家に戻れない方などの高齢がん患者に出会いました。その多くは、がんの罹患やがん治療をきっかけに認知機能障害が進行した結果であり、今で言うところの「治療がフレイルをつくっている」状態でした。

認知機能障害のある患者は、自分の苦痛を医療スタッフに訴えることが十分できず、病棟スタッフは患者の行動の意味をつかみかねてとまどい、怒りを感じていたのです。せん妄が遷延し、すっかり変貌してしまった患者の様子を見て、家族はうろたえ、無力感に苦しんでいました。結果として、病棟スタッフも担当医も患者の今後の方向性が見えなくなり、途方に暮れていたと言えます。誰もが良かれと思ってがんばっているのにどうにもならない、そのような病棟で、病棟看護師や担当医師と共に、がんおよび治療による身体的問題の与える日常生活への影響、認知機能の評価、家族の介護力などをアセスメントし、自分たちに何ができるのかを悩みながら探していた日のことが、本書の原点にあります。

その後、本書で一部解説した「看護師主導型の包括的せん妄対応プログラム(DELirium Team Approach program;DELTA program)」を提案し、高齢者支援に向けた最初の一歩の方向性を示してきましたが、臨床の現場のニーズはさらにその先に及び、認知症看護とがん看護との協働を求めるに至っています。その点で、本書『認知症plusがん看護』の刊行は時代の要請ともいえるでしょう。

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