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漫画家で、ケアマネジャー、介護福祉士、ホームヘルパーの資格も持つ北川なつさん。介護施設での勤務経験をきっかけに、認知症のある人やケアをする家族・周囲の人たちの日常を漫画やエッセイで描き続けています。
ここでは北川さんのたくさんのご著書の中から、認知症と診断された人と、認知症のある人を支える側の人それぞれに向けた、認知症と付き合うための知恵袋となるような小冊子をご紹介します。
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認知症のある人の暮らしの知恵
〜それは色んな立場の人に役立つ知恵袋
A5判、オールカラー、24ページ、2022年11月発行
監修・情報提供:丹野智文
情報提供:佐藤雅彦
漫画:北川なつ
発行元:べこなつ堂
認知症のある人が日々の暮らしの中で、困った状況に陥ることを少しでもなくすために、「自分で決めて」続けてきた工夫の数々を紹介した冊子。
誰かに押しつけられたものでなく、自分で決めたことだから、無理なくできて長続きしやすい、というのは、認知症のある・なしに限らず誰にでも当てはまると思います。
地域の運動会に参加した認知症のある人がスマホをどこかに忘れてしまったけれども、ムンクの「叫び」のスマホケースだったため、見つけた人がすぐに「これは○○さんのスマホだ!」と気づき、戻ってきたというエピソードが印象的でした。
「目立つことを気にしない人は、派手な服を着たり派手な物を持つことも工夫の1つ」というのは、なるほど〜と思いました。
それに、「この方法が絶対いい」と決めつけるのではなく、「取り入れられる人だけ真似すればOK」というゆるい感じがいいですよね。
しまねの地域包括ケア
認知症のことで知っていてほしい5つのこと
A5判、オールカラー、16ページ、2023年9月発行
制作協力:丹野智文、下坂厚
発行元:島根県健康福祉部高齢者福祉課地域ケア推進室
認知症と診断されても、その日を境に急激に症状が悪化するわけではありません。しかし家族など周りの人は、診断をきっかけに態度が大きく変わってしまうことがあるようです。
必要以上に心配して、なんでもやってあげたり、禁止事項を増やしたり、脳トレを強要したり、などなど。
でも本人は心の中では「良かれと思って先回りしないでほしい。普段と変わらないように接してほしい」と思っていることも多いのです。
この冊子では、認知症といっても症状も重篤度もその人のおかれている環境も千差万別であり一括りにしてはいけないこと、周囲の人は認知症のある人一人ひとりの状況に応じた適切なサポートをする必要があることを、柔らかい色使いのやさしいイラストとユーモアあふれるエピソードの漫画で紹介しています。
2021年11月発行の同名冊子の島根県版です。
2冊の冊子とも、「認知症のある人の思いを知るためのオススメの本」のコーナーで、弊社の『認知症の語り〜本人と家族による200のエピソード』(認定NPO法人 健康と病いの語りディペックス・ジャパン編)をご紹介いただいています!
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「認知症のある人の暮らしの知恵〜それは色んな立場の人に役立つ知恵袋」と「認知症のことで知っていてほしい5つのこと」(通常版)は下記から入手できます。
手軽に読める小冊子ですので、ぜひ読んでみてください。
【問い合わせ】
べこなつ堂 北川なつ
090-9620-4735
pekonatsu-dou@live.jp
2023年09月07日